脱毛業界が大きな広がりを見せる今、脱毛方式や業務用脱毛機も日々進化を遂げています。一口に業務用脱毛機と言っても、機種の多さにどう選べば良いのか、戸惑っている方も多いでしょう。それぞれのサロンに合った脱毛方式や業務用脱毛機を選ぶためには、その特性やメリット・デメリットを把握する必要があります。今回は、一般的に用いられている脱毛方式の種類、そして業務用脱毛機の選び方のポイントをご紹介します。
業務用脱毛機・脱毛方法の違い
レーザー
クリニックで行われる医療脱毛に用いられるのがこのレーザー脱毛です。基本的な原理はサロンで用いられる光脱毛と同じですが、光脱毛よりも高い出力のエネルギーで脱毛するため肌へのダメージも大きく、施術には医療従事者の資格が必要になります。施術を受けるお客様が感じる痛みなども強い傾向にありますが、その分かなり高い脱毛効果が得られる脱毛方法です。
光脱毛
脱毛サロンなどで用いられるのがこちらの光脱毛。毛の色素に反応する光を照射して毛の組織にアプローチし熱を加えることで効果を発揮する脱毛方法です。医療従事者でなくても取り扱うことができます。お客様の肌の状態に合わせて出力を調整することで脱毛効果を高め、痛みや火傷のリスクの低い施術を行うことが可能です。またこの光には美肌効果があるというメリットもあります。
ニードル脱毛
毛穴に専用の針を刺して微弱な電流を流し、そのエネルギーで毛根を破壊する脱毛方法。針を刺す際と電流を流す際に強い痛みが伴いますが、高い脱毛効果があるといわれています。ごく細い毛穴に針を通して一本一本施術していくため、スピーディな施術のためにはかなりの技術が必要になります。しかし、日焼けした肌や刺青部分などにも施術が可能というメリットもあります。
業務用脱毛機の機能を比較する
次に、エステサロンで主に使用される光脱毛について詳しく解説していきます。多種多様な機能がついていますが、比較するポイントを抑えれば自分に合った脱毛機に出会えるはず。まずは、脱毛方式（THR脱毛やSHR脱毛など）が自サロンに合っているかどうか、1回あたりの全身脱毛時間がどれくらいかかるか確認します。
主な光脱毛の種類
IPL脱毛
毛乳頭に含まれるメラニン色素に反応する光を照射することで脱毛する、現在最もオーソドックスに用いられている脱毛方式です。効果を実感するまでの時間が短いというメリットと、産毛など細い・薄い毛には効果を発揮しにくいというデメリットがあります。
NPL脱毛
IPLが毛乳頭に働きかける脱毛方式であるのに対し、その少し手前のバルジ領域という部分に働きかけるのがNPL脱毛です。出力が弱く、脱毛を完了させるまでに時間を要します。
SHR脱毛
毛包全体に熱エネルギーによるダメージを与える脱毛方式。一度に強いダメージを与えるというよりは弱いダメージを蓄積させていく方法のため、肌への負担も比較的軽く済みます。ただし出力が弱く施術時間が多くかかること、脱毛完了までに時間を要することが難点です。
THR脱毛
SHR方式をもとに、その弱点を解決することを目的に開発された脱毛方式。旧来のSHR方式では肌内部まで光が浸透せず、効果を出すために何度も照射する必要がありました。THR方式では肌内部まで光がしっかりと浸透するため、肌への負担は最小限に抑えつつ産毛や薄く細い毛、ヒゲにもしっかりと効果を発揮します。また1発ずつの光が分割されないのが最大の特徴で、片道照射だけで施術が完了します。
注目しておきたい機能
メンズ脱毛/子ども脱毛の機能
注目度が高く、まだまだ需要が伸びると言われる「メンズ脱毛」「子ども脱毛」。メンズ脱毛についてはヒゲ脱毛が対応できるものが当たり前になりつつありますが、女性のムダ毛とは太さも濃さも違うため照射レベルも変わってきます。子どもは大人より肌がデリケートです。いずれも「脱毛以外の機能」同様、それぞれ専用フィルターや専用モードがあるのが理想です。
冷却機能
冷却機能は痛みに関わります。痛みをしっかり和らげ、ユーザーのストレスを低減できるものを選ばなくてはいけません。温度が低すぎると肌負担が大きくなりますので、設定温度が適切か確認しましょう。
脱毛以外の機能
ほとんどの業務用脱毛機には脱毛以外の機能が付いています。フェイシャル・バストケア・ニキビケアなどです。専用フィルターや専用モードがあれば操作ミスやトラブルも防げるため安心です。
業務用脱毛機の導入コスト・ランニングコストを比較する
オーナー、経営者として気になるこの部分。コストは2つあります。業務用脱毛機の購入費、つまり導入コスト（イニシャルコストとも呼ばれます）と業務用脱毛機を使う限り発生していくランニングコストです。ランニングコストは主にランプ代や電気代、メンテナンスに要する保守費用です。ランニングコストが優秀でも導入コストが高いと黒字になるまで時間がかかります。理想は導入コストとランニングコストどちらも安く、バランスが取れることです。イニシャルコストとランニングコストを合わせてトータルコストと呼びます。サロンの規模や回転率、経営計画を見ながらトータルコストを計算し自サロンに合わせた業務用脱毛機を導入しましょう。
他の比較ポイントは？
保証期間や付与する保険、アフターサポート
保証期間やアフターサポートはメーカーによって大きく異なります。中には、機器の使い方だけではなく、様々なノウハウを駆使し、経営についても相談できるメーカーも。自分のサロン経営を支えてくれるパートナーとなるメーカーを選びましょう。
中古業務用脱毛機の購入には注意！
中古業務用脱毛機を購入するメリットは導入コスト
業務用脱毛機は、業務用の痩身マシン、キャビテーションやフェイシャル美容機器に比べても高額と言えます。個人サロンや自宅サロンではなかなかハードルが高いという方や「まずは中古業務用脱毛機からはじめてサロンが軌道に乗ったら最新機種を……」と考えている方も多いかもしれません。サロン開業の初期費用、導入コストを安く済ませたい・大幅に削減したいという場合など、コストを最重要と考えるなら中古の業務用脱毛機を検討しても良いでしょう。
保証期間や集客を考慮すると結局は新品がお得？
上記にも上げましたが、中古の業務用脱毛機のデメリットとして新品ならほとんどついている『保証期間』がない・短い場合が多い、ランプなど、消耗品の在庫が手に入りにくい可能性が高い、最新機種ではなく以前のモデルがほとんどということは最初に思いつきます。しかし、業務用脱毛機が脱毛サロンにおける差別化の“肝”ということを考えたとき、最も致命的となるのは【競合サロンの業務用脱毛機と比べて効果や機能が劣っており、ユーザーを逃してしまう】という点です。価格やサロンスタッフのサービスの質、接客はもちろんですが、脱毛サロンは主に効果、施術の痛み、施術スピード、脱毛完了までの期間、予約の取れやすさで比較されます。これらは業務用脱毛機のスペックに左右されるものです。競合に勝ち、プランやコースの契約を積極的に取りにいくのであれば業務用脱毛機も最新のものを推奨いたします。
脱毛サロンを運営する業務用脱毛機メーカーのメリットは？
脱毛サロンを運営する業務用脱毛機のメーカーは意外と多い？
事業の1つとして脱毛サロンを運営する業務用脱毛機メーカーや企業は多いです。脱毛サロンの運営は業務用脱毛機の製造や販売、サロンコンサルを行うのにとても役立つからです。たとえば現場でユーザーの声やニーズを直接反映させた機種開発が可能となり、より実用的で効果の高い機器が提供されやすくなります。
まとめ
業務用脱毛機を選ぶ際には、脱毛方式や機能、コスト、サポート体制など様々な要素を総合的に考慮する必要があります。最新の技術と信頼性の高いメーカーを選ぶことで、サロンの差別化を図り、顧客満足度を高めることができます。特に競争が激しい脱毛業界では、最適な機器を選定することで競合に勝ち抜く力を持つことが重要です。業務用脱毛機の選び方に迷った際には、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
